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実験例

抗がん剤スクリーニング

従来の単層培養(2D)条件下の細胞を用いた in vitro 実験では、生体内( in vivo )の腫瘍とは薬剤感受性が異なる場合があります。この要因として大きく2つが挙げられます。1つは、2D が足場に依存したきわめて人工的な生育環境であること、もう一つは、養分や酸素分圧が一様ではないことに起因する生体内の腫瘍における細胞の性質の不均一性です。この in vivo 実験と in vitro 実験の結果のギャップは、抗がん剤開発において大きな障害となっています。スフェロイドは、腫瘍組織と同様に細胞が塊を構成しているため、より生体内の腫瘍に近い性質であると考えられており、in vivo と in vitro のギャップを埋めることができると期待されています。

2D と 3D における薬剤感受性の違い
ヒト肺がん由来 A549 細胞に、単層培養(2D)条件下及び3次元培養(3D)条件下で、およそ1300種の化合物を処理した。2Dに比べて、3D で感受性が低いものを青、3Dで感受性が高いものを赤、どちらも差がないものは灰色で示した。
化合物のご供与:東京大学創薬オープンイノベーションセンター

2D と 3D における Trastuzumab に対する感受性
ヒト乳がん BT474 細胞は、抗 HER2 抗体 Trastuzumab (10 µg/mL) に対して、3 次元培養条件下でより強い抗腫瘍性効果を示した。生存率の測定は ATP アッセイ、DNA 定量、そして細胞数測定で行った。